まん延防止等重点措置によって、1年生は、楽しみにしていた5月の海岸での砂の造形遊びができなくなってしまいました。
先週の雨の翌日、運動場で、1年生の子どもたちが土で遊んでいました。生活科の授業です。しばらく参観していると、子どもたちと先生とが見事に学びを広げていく様子が見られ、とても嬉しくなりました。
昨年度から施行された新学習指導要領では、学習の主体者は常に子どもたちです。もちろん、教師は学習のねらいを明確にもっており、そのための場の設定を行いますが、授業では子どもたちの中にあるもの、生み出したものを見つけ、認め、価値づけ、広げる役目を担います。それによって、子どもたちの内面に「やりたいこと」「考えたいこと」を生じさせるのです。今回の学習では、教師がどろ団子の面白さに心から驚き、共感し、称賛することによって、他の子どもたちの心に見事に「…したい」を生み出していました。そうなったら、後は子どもたちがどんどん自分たちで学んでいきます。自分で考えをもってやってみると、その結果、上手くいかない子、上手くいく子がでてきます。(他者との違いが生じます。)すると、他の友だちの様子を見て考えます。「ねえ、どうやったの?」「どこから土もってきた?」と対話が始まります。主体的・対話的な学び方が、1年生でも立派にできているのです。というより、もともと人には学ぶ力があるのです。それを育てていくのが教育の営みだと思うのです。
この後、丈夫できれいな団子を作るために、子どもたちが土の粒の大きさの違いや、水の含み加減に関心をもって追求していくことを教師はねらっています。それは、4年生の理科「雨水の行方と地面の様子」、5年生の理科「流れる水のはたらきと土地の変化」、6年生の理科「土地のつくりと変化」(土地は、礫、砂、泥、火山灰などからできており、層をつくっていること)の学習へとつながっていく内容であるからです。こうしたその教科等の本質に沿った学習内容を伴ってこそ、深い学びが生じたと言えます。
「主体的・対話的で深い学び」が、これからの授業・学習のキーワードです。子どもたちの自ら学ぶ姿を、みんなで支え、応援していきたいですね。
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